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2009年10月

インターフェース型ヒット商品

企業の提携、合弁、合併が盛んです。
インターナショナルな体力をつけるには、これらの方法が最も効果的であることは、
誰にもよく理解できます。

ただ、たとえ同業であっても、これまで歩んで来た歴史が異なれば、
前向きな融合には時間と努力が必要ですし、それが異業種なら
なおさらだと思います。

その課題を解決するには、インターフェース型ヒット商品が必要です。

協議による理解や納得より、新商品開発の共同作業が何より相互理解を深め
双方に前向きの力と、融和を生むからです。

ローソンとマツモトキヨシに注目しています。

ドラッグストア各社が大きな渦に巻き込まれるように、一つのグループ化を進める中、
マツモトキヨシが異業種のローソンと組み、お互いの長所を共有し
新業態を模索しようと言うのは、近年ただ大きくなって力ずくで市場を
獲得しようと言う動きより、ずっとスマートで消費者の共感を得られます。

そこで考えられるインターフェース型商品とは、

1 薬・サプリメント・栄養剤の1個売り
  ドリンク剤は基本的に1個売りなのに、錠剤はどうして買えなかったのでしょうか? 
  風邪気味の時に、栄養をつけて風邪薬を飲んで早く寝る、それが出来るのは
  コンビニ+ドラッグのメリットです。
  「1錠で効きます」のコピーが有名な栄養剤も、1錠から買えると、嬉しいです。

2 弁当+サプリメント
  ガッツリ食べて満腹になれそうな弁当ほど、栄養バランスが悪いのは一目瞭然です。
  食物繊維やミネラルがもう少しあればと思ったとき、
  シャケ弁当に青汁1本付きとか、焼肉弁当にマルチビタミン1錠付き、
  そんな便利さを期待します。

3 処方箋カウンターで買える糖尿病食
  薬を受け取るのと同時に食事指導がありますが、さらにお弁当が買えれば便利です。
  高脂血症の薬と一緒にオリーブオイルのアドバイスも助かります。
  薬と食品がコラボできる最良の環境です。

なあるほど!と思える商品があってこそ、合弁は消費者に理解され
売上げも伸びるのです。

大手デパート各社も合併に向け作業が進んでいます。
しかし、そのことによってお客にメリットのあるヒット商品が出ないのは
残念なことです。
小売業はあくまで消費者のためになる、喜ばれる商品提供を目標とすべきですし
メーカーは消費者の喜ぶ製品を開発すべきです。
そのための体力強化だと思います。


「さすが、あのご夫婦のお子さんね!!」

これも、ある意味で合併の評価の一つですよ!?

マクロビオティックの逆輸入

逆輸入されたヒット商品というと、大型バイク、腕時計など工業製品がほとんどですが、
一方で、「七人の侍」(黒沢明監督)が「荒野の七人」になったように味付けが変わり、
変則逆輸入されたものもあります。

最近の逆輸入ヒットは、何といっても「マクロビオティック」です。

桜沢如一氏が提唱した食生活法で、現在は欧米でも大変に普及しています。

桜沢氏は、明治時代に医師の石塚左玄氏に食事療法を学び、さらに独自の研究を加え
1930年頃からマクロビオティック普及活動を開始しています。
1960年頃には弟子の久司道夫氏とアメリカでの普及活動を開始して
今回の逆輸入へと続きます。

世界に広がるにつれ、その土地の風土や文化と交わり、独自のスタイルも生まれました。
アメリカでは、初期の段階でヒッピーに受け入れられ、その後ベジタリアンの
支持を受け発展していきます。

その後アメリカでは医学や栄養学など、アカデミックなサポートも増え、
社会に強固な基盤を形成してきました。

近年の逆輸入のキッカケは、マドンナやトムクルーズのプライベートシェフとして
西邨まゆみ氏達が、彼らの健康を支えたことが大きな話題となり、ヒットの
引き金になりました。

アメリカで育ったマクロビオティックはある意味実戦的で、確実に
美容と健康を引き出しますので、実際に分かりやすいのが特徴です。
その反面、文化や意識が日本のそれとは異なるため、馴染みにくい面も
併せ持っています。

逆輸入され、現代の若い人たちの美容と健康願望にフィットしたことを冷静に分析し、
新しい感性の何を刺激して市場を動かしたのか、考えましょう。

これからの日本の健康な食生活を組み立てる上で、欠かすことのできない
大きな柱であることに間違いはありません。

在日日本人と言われる、新しい人たちにどんな食生活を提案するのか
ヒントや答えが詰まっています。

それにしても最近のマクロビオティックには、
「美味しい!」「楽しい!」「綺麗!?」が似合います。


昔飲んだ、タンポポの根のコーヒーが、妙になつかしい!?
エッ、あなたもですか?

名はコンセプトを表す

「古西と申します。古い西と書きます。」

何十年と、この自己紹介を利用していますが、「古い西と書きます」の一言のおかげで、
皆さん必ず覚えてくださるので、良い事が多かったと思います。

とはいえ、人の名前を覚えてもらいやすいように自由に変えるというのは
ペンネームや芸名ならいざ知らず、難しいようです。
ですから、何か一言添える言葉を考えましょう。

一方で、商品の名前は皆さんが名付け親になるのですから、良い感じで分かりやすく、
商品コンセプトを消費者に的確に伝える効果を持ったものにしましょう。

最近の例では、クールビズ(2005)が良い例です。
小池さん効果もありましたが、社会現象化したファッションコンセプトは久しぶりで、
最も保守的なビジネスシーンまでが変わったのですから大変なことです。

昨年の大ヒット、ヒートテック(ユニクロ)もネーミングの勝利です。
素材の異型断面糸や中空糸は特に新しい素材ではありませんが、
ネーミングが製品の説明ではなくライフスタイルの提案に成功したため、
若い人たちの賢い健康志向も刺激して、大ヒットになりました。

名前によるヒットを商標登録から洗ってみましょう。

一般名称だと思われるほどになった例では、
セロテープ(ニチバン)
エレクトーン(YAMAHA)
ドライアイス(ドライアイスコーポレーション)
サインペン(ペンテル)
シャープペンシル(シャープ)
うどんすき(美々卯)

企業イメージと強く結びついた例では、
味の素(味の素)
ウォークマン(ソニー)
ウォシュレット(TOTO)
カップヌードル(日清)

ウソ!ホンとに?という例では、
アーモンドチョコレート(江崎グリコ)
パンスト(保土ヶ谷ナイロン)
デジカメ(サンヨー)

ここまで来ると、商品名も立派な商品です。

調理方法名、材料名、原料名等でカンタンに商品名を付けず、
分かりやすいけれど独創性があり、他社製品との差別化の図れる
商品名を一生懸命考えませんか。


おまけの話

商標登録と同じように、特許も大切なものです。
ただ、単純な特許ではなかなか製品の独創性を守ることが困難なのも事実です。
そこで、特許取得の際、製法特許、用法特許、そして製品化した場合の商標登録を
3点セットでとる事をお勧めしています。

最後の競争は、お客に買ってもらえるかどうかですから、市場での
優位性の確保を事前に準備することは大切なことです。