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2010年3月

サプリメント新時代

元気な団塊世代の興味が、10~20年後の自分達の健康に向かうにつれ
新しいロジックでサプリメントに注目が集まっています。

これまでのサプリメントユーザーとは違い、元気な人たちですから、
医療のサポートや代替医療としてのそれとは判断基準が異なり、
当然、購買動向も違います。

新しい市場の主なサプリメント摂取目的は
1 食事量の減少に伴うバランス調整
  自分の食事や飲酒量が大幅に減った事を認識していて、
  そこから、野菜や副菜を食べない事による栄養不足を気にしています。
2 加齢による減少栄養素の補填
  新しい知識の吸収に熱心なので、近年判って来たデータで行動するケースが
  多いようです。
3 健康維持が目的なのでポジティブ
  自分の健康状態の良い所を維持し、弱いところをサポートする
  バランス調整に熱心です。
4 ライフスタイルへの落とし込みに工夫
  長く摂取し続けるため、生活パターンの中に的確な場所を探して組み込もうとしていて、
  食事メニューにサプリメントを組み込んで考える人まで現れています。

新しい市場への対応策は
1 抗酸化物質、補酵素、アミノ酸などに注目
  3大栄養素、ビタミン、ミネラルなどはそれなりに食事で摂取できていますが
  食物繊維、ポリフェノール、コラーゲン、ヒアルロン酸、グルコサミンン、
  DHA、 EPA、アスタキサンチン、還元型コエンザイムQ10、
  知識は増える一方なので、あれもこれも不足している?と悩む人が・・。
  そこで、整理した情報と商品化が望まれています。

  マルチビタミンのように、
  マルチポリフェノール、マルチ補酵素、マルチアミノ酸のような
  カプセルを作りましょう。

2 食品型の形状の開発
  この市場には、サプリメントに若干ギモンを抱いている人たちが多いので
  食品としての摂取習慣をつけ、その上でカプセルの便利さを認識して貰うように、
  教育と誘導をする必要があります。

  普段良く食べる食品への添加、調味料への添加、
  さらには常食しやすいサイズへの変更などが先ずは必要です。

  マルハニチロのリサーラは半分の長さにすると、毎日食べやすくなるので
  常食の可能性が一気に高まります。
  1本で1日のDHA必要量を摂取するより、半分でも毎日食べるほうが
  いいと判断する市場だからです。

3 ディスペンサーや食器などのツール開発
  食器や収納場所が決まっている事で、習慣的な摂取が実現できます。
  食卓の上に置くサプリメントケースや、コーヒーのカップアンドソーサーの
  ソーサーにサプリメント用ポケットをつけると、飲み忘れません。


車を動かすとき、始動時には大きなエネルギーが必要ですが
動き始めてからは少ないエネルギーで動きを維持できます。

このロジックが、元気な団塊世代へのサプリメントのプロモーションの基本です。


間違っても、これまでの様に脅かしては(?)いけません。
何よりそれが苦手でサプリメントを摂取しなかった人たちなんですから。

トロミが作る新感覚

新感覚の商品が求められている今、文字通り新しい感覚による
開発はいかがでしょう。

食品の味を判断するとき大切なのは味覚ですが、
それ以外にも、見た目(視覚)香り(嗅覚)美味しそうな音(聴覚)
そしてヤワラカさ(触覚)など、5感はフルに活用されます。

特に触覚は、口の中で食べ物を租借する際
舌が上あごに食べ物を押し付ける事により、味覚の判断に大きな影響を与えています。
無意識に行われているので、あまり実感がないのも事実です。

舌、上あご、ノドなどの触覚を上手に刺激して美味しさを作る技は
元々日本料理には数多くあります。

餡かけは出汁にトロミをつけることで、素材と出汁のウマミを繋いでいますし、
ハチミツや黒蜜のトローリ感は独特の美味しさをイメージさせます。

最近ブームのメープルシロップは、ハチミツのトロミとトロミのタイプが異なる事で
甘さもサッパリしていると思われ人気が出ています。

洋食にも、シチューやスープのように「トローリ」という形容詞が
美味しさを表現するのにピッタリのメニューがたくさんあります。

トロミは誤嚥を起こしにくくする事から、
シチューが夕食のメニューに多いヨーロッパでは
家族の夕食に寝たきりの老人も車椅子で参加する、独特の介護スタイルも生んでいます。


気付かないくらいのトロミに、ヒットのヒントがかくれています。

塩分濃度や糖度を上げて、味のインパクトを付けるのには限界がありますが
トロミによってほんの少し長い時間、舌が味と触感を感じると、
さわやか感、サッパリ感、さらにホッと癒される感じも提供できるようです。

甘くなくて美味しいと言う、ある意味贅沢な評価を生み出すのにも
トロミは有効だということです。

トロトロ桃のフルーニュ(キリンビバレッジ)のヒットも
そこにあるのではないでしょうか。


それにしても最近気になるのは、美味しいと言う味覚評価の形容詞に
「やわらかい」が多用されることです。
テレビのグルメ番組では、料理を食べたタレントが判で押したように、
「ウマ~イ!!」「アマ~イ!!」そして「ヤワラカ~~~イ!!」の
どれかを叫ぶあのパターンです。


美味しいと言う評価の条件として、やわらかさは有りますが、
やわらかいだけで美味しいと言う事はないのにと思ってしまうのは、
還暦のせいでしょうか?

セミナー報告3月25日

FCN定例セミナー 明日の商品作りのための企画開発を考える

第3回 「市場へのアンテナの建て方」

1 市場を動かす情報とは
  同じ道徳観や価値観で、同じ情報の提供を受け、許容範囲の広い可処分所得で動く。
  相対的に判断し自らの独自性を嫌う。叩き台から生まれるオリジナルで行動する。

2 日本のマスコミ事情
  情報のハブ化が極端に進行しており、マスコミ情報の90%近くを東京で処理。
  東京の生活感覚やライフスタイルが全ての判断基準。
  本質的なジャーナリズムは自己規制が働きマスメディアに登場しない。

3 収集可能な情報と選択
  紙媒体のアイデンティティーが突出して高い。
  媒体別のインパクトと保存性を柔軟に使いわける消費者とトレンドセッター。

4 言葉を集めることの大切さ
  ほぼ全ての思考が言葉によって行われるタイプの消費者が圧倒的に多い日本人。
  言葉の使用方法に暗黙の契約が詰め込まれた独自の地域文化の存在。

5 日本語の加工方法とコンテンツ
  1文字に意味と音の両方を当てた、世界でも珍しい言語形態の日本語。
  記述時のデザインで視覚的に判断される情報量が多い。

6 心を動かすメディアを作るのに役立つ、先輩達のヒント
  歌舞伎、オペラ、宝塚歌劇、久保田万太郎、星新一、J・キャンベル、池上彰、


次回4月22日は「新・健康志向商品とは」をテーマに、現在の市場が求める多様な健康を、
ヒット商品化する方法について考えます。

 

テレビが生み出すヒット商品

日経MJ「2009年ヒット商品番付」には、
これまでにない顕著な傾向がみられます。

テレビの報道番組でのパブリシティー効果による
ヒット商品が多くみられるのです。

「エコカー」  トヨタのプリウスはエコカー減税と補助金により
市場環境が優位に整いましたが、それ以上に「こども店長」のインパクトがヒットに貢献。
NHK大河ドラマからの加藤清史郎君ブームに大きく助けられました。

「激安ジーンズ」  ユニクロのジーユーが発売した990円ジーンズが
価格競争を引き起こし、参戦するスーパーの競争ぶりがニュースになり
大きなパブリシティー効果を生みました。
中には、ニュース取材の入る店だけで販売して、メディア露出をねらうケースまでも。

「餃子の王将」  新規オープン店舗のオリジナルメニュー開発エピソードが
夕方のニュース番組で何度も取り上げられました。
餃子の味の話題より、オープン当日の朝まで、オリジナルメニューが完成せず、
悩む新米店長の話が各局で話題に。

「仏像」「戦国BASARA」  テレビが顕在化させた歴女ブームで、
一気に登場した歴史好きな女性達が、安心して大きく動きました。
キャラクターに注目が集まる、オタク志向のビジネスパターンは男性と同じです。

「PEN EP-1」「ザ・ビートルズ リマスター盤CD」
団塊世代の昭和なつかしさブームは、ニュースネタになりやすく
報道材料も多いので、ヒットのキッカケが多かったようです。

「ベイブレード」「ハイボール」も関連ヒット。

その後の「ボジョレヌーボー」もライバルに対応した
ディスカウント合戦がニュースの話題に、大きく取り上げられました。


一方で、テレビで大ヒットになるのはありがたいけど、
ブームはすぐに終わるので、チョットありがた迷惑?の声もあります。


テレビはメディアとして圧倒的なインパクトを持っています。
そのために、ピークに上り詰めるまでの時間が短く、
ブームで動いた購入者の商品理解が、浅いケースが多く見られます。

いわゆるノリで買ってしまう人が多いのです。
ですから、販売と同時に購入者への理解を深める作業を徹底すれば、
固定客化が十分可能です。

購入者を「あなたは偉い!」と誉め、商品についての理解を再度深めましょう。
さらに、口コミの種を蒔きやすいキーワードを提供し、
周りへの優越感を提供することが必要です。


市場がシュリンクしているとき、パブリシティーのインパクトは大切です。
知恵を絞って、テレビと良いお付き合いをする習慣をつけましょう。

ヒットに3つのキーワード

「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」

正岡子規のこの歌は、彼が写生派といわれる所以でもある代表作です。

「柿を食べること」「鐘が鳴ること」「法隆寺にいること」の3要素に
関連や必然性はありませんが、関連のない要素を繋ぐことで、
その場の状況、そして景色はもちろん空気まで、
さらには詠み人の気持ちまでも伝ってきます。

ただし、それには大きな条件があります。

「柿の味」「鐘の音」「法隆寺」それぞれについて読者が知っていること、
そして関連の知識と経験があることです。

たとえば、家庭で食べた柿の味、どこかで聞いたお寺の鐘の音、
旅行でいった法隆寺、全く別々の経験と記憶でも、それが組合わさることで、
子規の世界が再現できます。

その材料も良質であればあるほど、その世界観は深くなります。
場合によっては、詠み手より深くなれるかもしれません。

お気づきですか? 
そうです、材料がないと組み立てられないのです。


企業側の上から目線で市場に情報を流しても、企業の自己満足に終わり
消費者が反応しないのはそのせいです。


市場環境、さらには消費者の持っている材料を、賢く組み立てると

ヒット市場が商品として顕在化するのです。
シーズをニーズそしてヒットに変える仕掛けはこれです。


意外な組み合わせほど、インスピレーションを刺激し、
大きなイメージを的確に作り、購買行動を起こさせます。

3次元的な構造が重要です。


今なら
「町おこし・ゆるキャラ・アラカン」とか
「ポジティブ・B級グルメ・健康資産」とかです。


そういえば、その昔「美人・湯けむり・殺人事件」は
テレビドラマのヒット要素でしたね?

ミニバスタオルの正体

落語「てれすこ」を、ご存知でしょうか?

浜に上がった奇妙な魚の名前を「てれすこ」と教えた男が、
その後、その魚を干物にしたものを見せられ「すてれんきょう」と答えたことから
事件になります。

捕らえられた男が妻に、金輪際「イカを干したものをスルメというな」と
子供への遺言を言い残したことで、男は助かると言うお話です。

さげは、夫が助かることを願って妻が「火物断ち(火で調理した物を食べない)」
していたのと、スルメの干物をかけた落ちです。


タオルメーカー内野㈱に、ミニバスタオルという製品があります。
名前の通り100cm×50cmと言うミニサイズのバスタオルです。

しかし、片面がパイルでもう片面がガーゼのリバーシブル構造で、
厚さもいわゆる一般のバスタオルより少し薄めになっています。

そうすると
1 入浴後に髪を拭くとき、毛髪や地肌の感触が指先に伝わり、
  コンディションがわかるのでケア判断が圧倒的にしやすい。
2 髪に巻く、首や肩に掛けるなど、女性にとって取り回しが大変楽に出来る。
3 お化粧の時、パイルで汗をとめ、ガーゼでファンデーションがおさえられる。
4 寝るとき細長くたたんで首に巻いて喉を守るなど、新用途も生まれ多目的に使える。
5 小さいので洗濯がカンタン、当然、乾きもかなり早い。
6 旅行など、出かけるときに持っていくのに小さくたためて至極便利。

これら数々の新メリットは、ミニサイズにしたことにより生まれたものですが、
ここまで来ると、もはやこのタオルの正体は小さいバスタオルではなく、
スキンケアタオル、美容タオルとでも呼ぶほうが、
消費者には理解しやすいものです。

サイズを変えて新しい商品価値を生み出すのは、賢い商品開発の方法です。
それによって生み出された新商品には、生まれた素性より、
製品の持つメリットを名前にした方が、消費者には圧倒的に親切です。
つまり商品開発の仕事には、消費者のために適切なネーミングを考えるのも
含まれると言うことでしょうか。


成長過程で美味しさの変わる魚は出世魚といわれ、大きさにより名前が変わります。
微妙な味を食べ分ける、日本の食文化の高さがうかがえる一面です。

日本では、ラクダを区別する名前はコブの数だけですが、
中近東では種類、性別、年齢、もろもろを組み合わせて200以上の
呼び名があるそうです。


そういえば最近、外国人観光客に人気で大ヒット中の「ニンジャシューズ」は、
何のことかご存知ですか?
これは文化が混乱(?)したケースですかね。

健康還元型コエンザイムQ10

ミトコンドリアの皆さま! たいへん永らくお待たせいたしました。

お届けしたその時から、そのまますぐにATP製造のお役に立てる、
還元型コエンザイムQ10が出来ました。
これまでの酸化型のように、一度還元してからお使い頂く必要がありませんので、
カンタン、便利で、なにより効率的です。
これまで酸化型の還元にお使いいただいておりましたエネルギーも、無駄に使うことがありませんので、
言わばこれもエコのひとつ、「健康エコ」と言うところでしょうか。

健康エネルギーをもっと効率よくお使いいただき、細胞の元気のためご活躍下さい。

まずは 還元型コエンザイムQ10 で検索 宜しくお願い致します。


このところ、市場のニーズに応える様に、新タイプの健康素材や、
いわゆる有名素材の進化バージョン等が続々登場しています。

中でも、㈱カネカの還元型コエンザイムQ10はアメリカでの成功をうけ、
今、最も期待している人の多い素材です。

「足りないから補う」と言うロジックがサプリメントの基本ですが、
還元型コエンザイムQ10は健康のベースを支えなおすと言う、
大きな新しいカテゴリーの可能性も秘めています。


「還元」と聞くと「円高還元セール」のイメージが強い方も多いと思いますが、
「円高還元」は円高で生まれた利益を皆さんにお返しするもの。
お返しすると言う意味合いで「還元」を捉えると、その働きから還元型コエンザイムQ10は
健康をお返しするコエンザイムQ10と言う事で「健康還元型コエンザイムQ10」ですし、
あの頃の美しさを考えれば「美貌還元型コエンザイムQ10」と言う方もおありでしょう。


あなたには、どんな幸せをお返しすればいいですか?


え? 私ですか? 
私は還元型コエンザイムQ10を飲むようになって
オペラを見た時の感激が学生時代のように深くなったので

「青春還元型コエンザイムQ10」です。

セミナー報告2月25日

FCN定例セミナー 明日の商品作りのための企画開発を考える

第2回 「通販用商品の作り方」

1 社会インフラとして定着した通信販売
  流通業界内では順調に推移しているが、変化に加速度がついているので
  風をよみ上手く波に乗る必要がある。
  市場規模はインターネット市場も含め約8兆円、年率約10%強で拡大。
  小売り市場と業務用市場の境界が崩壊し、GMS誕生以来の市場革命が起きている。

  あらゆる業種及び企業で通信販売のシステムは不可欠になっている。

2 通信販売の歴史が教えてくれるもの
  シアーズローバック(米国)に始まる新しい小売販売が、全ての始まり。
  米国内社会インフラの進化および整備が多様化拡大の傾向を後押しした。
  一方で、日本はダイレクトマーケティングの先進国だった。
  富山の薬売り、行商、出前など、生活文化に根ざした日本型のマーケティングスタイルがあったため、
  同様のホスピタリティーを市場から要求される。

  歴史が教えてくれるように、日本人の元々持っている感性は通販に有効である。

3 通信販売各社のオリジナリティー
  偶発的要因は大きいものの、創業時のコンセプトとアイデンティティーの明確さが
  市場での優位性を現在も確保している。

  自社のオリジナリティーを明確にすれば、通販は成功する。

4 販売商品に求められる条件
  一般市場では買えない(と思える)こだわり型商品。
  情報量が多い、ストーリー性が高い、そして口コミに乗せ安い。
  購入に伴う優越感が強い。
  所属グループ内でのクラスもしくはアイデンティティーが明確になる。

  ホームページの「商品販売はコミュニケーション」をご覧下さい。

5 メディアの選択とクロス化の必要性
  テレビ通販インターネット通販が20%程度と大きな伸びを見せているが、
  顧客の固定化にはプリント媒体が不可欠にもなっている。

6 通信販売はお客様との心理戦
  欲しいから買うというお客様だけの市場。
  自分を中心にして判断するお客様。
  商品知識および情報の潤沢なお客様。
  商品とそれの持つ情報にホスピタリティーを感じるお客様。
  コミュニケーションツールとしての性格を商品に要求するお客様。


次回3月25日は「市場へのアンテナの建てかた」をテーマに、ヒット商品の企画に必要な
情報の収集方法と、その選択及び加工方法などをお話します。

ヤワラカ頭の金沢カレー

日本の国民食とまで言われるカレーライスは、
家庭人気料理ベスト10の上位に、ずっと入り続けています。

甘口、中辛、辛口程度だった味のバリエーションも、
ジャワ、キーマなどが登場したあたりからどんどん増え始め、
ホワイトカレー、グリーンカレーなどの見た目でのヒット、
一方でスープカレーなど形態によるヒットも生んで来ました。

さらに、数年前に登場したカレー鍋は、もともと明治の後期に開発され
人気の絶えなかったカレーうどんの発展型でもあります。

最近では、町おこしやお土産にカレーは欠かせないものとなり、
いわゆるご当地カレーは驚くほどの登場ぶりです。

辛さ、材料、エスニック、色、形状、本物志向、和風化、町おこしなどなど、
バリエーションのキーポイントは本当にたくさんあります。

そんな中で、最近ヒットしている「金沢カレー」に注目しています。

見た目は、いわゆる普通のカツカレーですが、その量の多さにビックリさせられると共に
カレールーの茶色と言うより濃いドミグラスソースのようなコゲ茶色に、
驚くと言うより若干違和感を感じます。
しかし味は、ただただ普通以上に美味しいカレーで、独特のまろやかさとかトロミ感が
なつかしい感じを抱かせもします。

数年前、NYヤンキース時代の松井選手に、なつかしい地元石川のカレーを
食べてもらうと言う企画でテレビに登場したあたりから、
メディア露出も増えて来たと記憶しています。

このカレーには特別なスパイスや材料が使われているわけでは有りません。
ただ、ルーの中に通常ならチャツネを入れるところ、カラメルを使用しているのです。

通常はお菓子に使うカラメル、プリンには欠かせないカラメルをチャツネ代わりに使う
ヤワラカ頭の発想が、独特のなつかしさを持った優しい味に仕上げ、
地元の人達の味覚とのマッチングやリピーターの固定に成功しています。

砂糖を溶かし焦げ目をつけることでつくるカラメルの味は、甘味が基本で若干の苦味を含みます。
これは、見方を変えるとチャツネと同じ原理で、
甘味が食材とスパイスの味を繋ぎバランスを整えます。
苦味は、食材の風味を引き立て素材の味を鮮明にします。
どういう経緯でカラメルを使用したのかわかりませんが、本当に理にかなったレシピだと言う事です。


文明開化の時代に日本へ入ってきたカレーは、ずっと有る意味で高級料理でした。
シェフの師匠や先輩に習った通りに味の再現する事を由とする世界で守られ、育てられてきました。
美味しいならなんでもやってみようと言う発想が実践できる様になったのは、つい最近だと思います。


時代の流れを読み取り、今の人たちが美味しい楽しいと思うものをヤワラカ頭で作るとき、
時にはタブーを犯さねばなりません。
しかし、基本を崩さなければ、それは大きな実を結びますし、
何より喜んでもらえるのだと思います。


ヤワラカ頭と言えば、昭和初期、梅田阪急百貨店大食堂で
当時高級料理だったカレーライスを庶民価格で供した小林一三が、
カレーを家庭の食べ物にしました。

喜ぶ人のために、美味しいものを提供する、楽しいものを提供する、
ヤワラカ頭を使ったこの発想は、商品企画と言う仕事の何よりも面白いところではないでしょうか。

ヤワラカ頭の小林一三先輩に感謝。

Joy Of Earth

善玉バイオ「浄」と聞いて、どんな商品だと思います?
若干、整腸剤のようにも思える名前ですが、実は洗濯用洗剤です。

昨年、有名テレビ通販それも2社で、開局以来と言われる大ヒット、
今も環境を気遣う女性たちを中心に大変な注目を浴びています。
本当の意味での環境対応が、ヒットビジネスになる事を証明して見せた、
良い例の一つになりました。

この洗剤の生い立ちを説明しますと、

数年前、NPO法人瀬戸内海環境会議のメンバーが、家庭排水による環境負荷を減らすことで
瀬戸内海の環境を守る、洗濯用洗剤開発を思い立ちます。

協力したのは、業務用洗剤メーカーのツーエム化成(東大阪)でした。

開発された洗剤は、その後、環境基準の厳しいアメリカのランドリーでも使用されはじめ、
洗浄力が強いこと、にも拘らず排水処理が簡便で低コストで済むことへの高い評価から、
現在では、NYのランドリーの90%が使用するまでになり、ハドソン河の汚染を防いでいます。
そしてNYランドリー協会から、推薦状をもらうまでになりました。

また、世界でトップの業務用洗濯機メーカーUNION社(ミラノ)では、この洗剤専用の業務用洗濯機を開発。
欧米ではランドリーの主力機器にもなりつつあります。

最近国内で、新型のドラム式節水型洗濯機に、汚れが落ちにくいと言うクレームが発生。
その解決にも、業務用洗濯機ならではの技術に支えられたこの洗剤独自の機能が、
大きな効果を上げました。

安全性の確認にも充分な配慮とテストがされており、第三者機関で安全性確認試験のため実施した、
洗濯液を混ぜた水槽に金魚を放す試験でも、金魚は何日も元気に泳いでいます。


高い安全性を備え、洗濯物をキレイに洗浄するのは勿論のこと、長持ちさせ、
洗濯機本体までキレイに保ち、
さらに排水溝を通して流した排水が、最終的には海洋環境までキレイにすることから

国内名は「浄」、英語名は「Joy Of Earth」としています。


業務用洗剤メーカーのツーエム化成(東大阪)は、洗剤のレシピを3000種類以上持っています。
さらに、ツーエム化成の水上社長の柔軟な発想は、固定概念に囚われることなく
あらゆる原料素材と洗浄技術を組み合わせられます。
それが、今回の大きなヒットを生み出したと言えるのではないでしょうか。

環境負荷の大幅軽減という課題解決に、合成界面活性剤を大胆に削ると言う発想も、
多様な目的に多様な洗浄剤を扱う、業務用洗剤のプロならではですし、
何より大切なのは、市場のニーズに応える基本姿勢(コンセプト)を、
柔軟な発想を駆使して崩さない事です。


発売当初お荷物(?)だったプリウスが、カーオブザイヤーを受賞し、トヨタを救う時代です。

本当のエコはビジネスにならないなんて、いまだに思ってないですよね?


市場に眠っている大きな新しいビジネスチャンスは、エコップで掘り出しましょう!