おたすけグッズのKY

商品企画という仕事は、みんなの暮らしを楽しく快適にするためのものです。

当然、困っていること、不便なことを解消しようと知恵を絞ります。
しかし、チョット気をつけなければいけない事もあります。

ある繊維メーカーが、臭いを消すことが出来る画期的な繊維を開発しました。
匂わない靴下、加齢臭のしない肌着、などなど、困っている人のための製品を
次々作り販売します。売り場に出したとたん一気に売れヒット商品になります。
ところが暫くすると、パッタリ売上げがストップ。

少し遅れてライバル会社が、履き心地の良さ、気持ち良さをアッピールした
商品名で販売開始。臭いの事は書いてありません。

にも拘らず、先行商品を抜いて大ヒットになります。

匂わない靴下は見た目には分かりません。しかし、この靴下を持って
レジに行くと、レジの女性に自分の足の知られたくない秘密を告白することに
なってしまいます。

新製品を開発する我々は、困っている人のために良かれと思って開発しても
消費者にとって、その部分は触れられたくない事も多いのです。

料理の苦手なあなたのために、いつもの面倒くさい時に、
さらには特定の身体的トラブルなど、そっとしておいて欲しいから
困っているのです。

キャッチコピーやキーワードに、気を配りましょう。
上手な言い換えや、ピンと来るキーワードだけにして、気持ち良く
購入できる工夫をしてあげてください。

間違っても無神経に、自白を強要してしまう様な事は慎みましょう。

あなたにだって、小さな秘密ぐらいあるでしょう?


そういえば、Every Day Low Price も、日本人には
Every Day Low Price for Smart くらいの方が良いのでは?