大きな台所で作るヒットの種

新しいヒット商品の企画には、新しい素材が不可欠です。
さらに、最近の市場傾向から、新しい技術も必要になっています。

消費者の商品購入動機を生み出すインパクトが、食品の味覚だけではなく
香りや、テクスチャーに大きく関係する様になったからです。

それも、フレーバーやゲル化剤で工業的に調整すると言うより、
台所で作る料理の際に生まれる、微妙な感じが必要になっています。

そんな微妙さが要求される市場で、文字通り「大きな台所」そのままの作業と技術で、
ヒット商品の種を作っている会社があります。

ハリマ食品株式会社(大阪市西区)です。

インド人から習った技術で、チャツネを作り始め、100年がたとうとしている会社で、
業界では、日本で最初にフルーツチャツネを作ったことでも知られています。

現在は、チャツネ、ルー・ソース、米飯具材、などを中心に製造しており、
守備範囲はかなり広いのが強みです。

工場のシステム及びラインは、レストランの厨房と同じ、違うのは
シェフの振る鍋が、レストランの300倍もあると言うことだけです。

いろいろあるユニーク商品の中から、少し紹介します。

その1 100缶カレー
    名前の通り、100缶からオリジナルを作ってくれます。
    本来の目的は、ホテル・レストランのOEMを小ロットで
    受けることですが、テストマーケティングにも便利です。
    イベント用のマスコミの種が作れますし、コンサートや
    芝居のノベルティーにも使えます。
    町おこしにも、大学のオリジナルにも対応してくれます。

その2 40.9℃カレー
    日本の最高気温を体感できるカレーです。単純に辛いだけ
    ではなく、熱さを感じた時のような汗がしっかり出ます。
    そんなスパイスの調整も得意です。

その3 ○○鍋スープ
    町おこしに、いわゆるご当地鍋は必須になっています。
    特産品を中心に、使いたい具材を提示すれば、鍋の提案を
    してもらえます。

私も、何度も無理をお願いしてきましたが、出来ませんと言われたことは
全くありません。

専務・山根さんの前向きと言うか乗りのよさ、工場長・村津さんの
すごい食いしん坊に支えられた技術が、問題を解決してくれます。

最近、ある食品メーカーで大ヒットしている商品は、ハリマ食品で作られた
新しいタイプの原料によるものです。
「大きな台所」ゆえの手作り感が、消費者に安らぎを感じさせ
ヒットの原動力になりました。

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